リベルサスとは?効果や副作用、正しい飲み方と注意点を解説|東坂戸クリニック|坂戸市 糖尿病内科|専門医と管理栄養士による食事指導が充実

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リベルサスとは?効果や副作用、正しい飲み方と注意点を解説

リベルサスとは?効果や副作用、正しい飲み方と注意点を解説|東坂戸クリニック|坂戸市 糖尿病内科|専門医と管理栄養士による食事指導が充実

2026年8月27日

リベルサスとは?効果や副作用、正しい飲み方と注意点を解説

2型糖尿病の治療で処方される「リベルサス」について、効果や副作用が気になっていませんか。リベルサスは、注射が主流だったGLP-1受容体作動薬を飲み薬にした薬です。

本記事では、リベルサスに期待できる血糖改善や体重減少の効果から、吐き気や便秘などの主な副作用までを解説します。あわせて、薬の力を引き出すための正しい飲み方と注意点も紹介します。

リベルサスの特性を正しく知ると、治療への疑問や不安は和らぎます。ご自身の体と向き合いながら、納得して治療を進める第一歩として、ぜひ最後までご覧ください。

リベルサスとは2型糖尿病の治療に使われる飲み薬

リベルサスは、2型糖尿病の治療に使う経口薬(飲み薬)です。主成分のセマグルチドは、「GLP-1受容体作動薬」に分類される成分です。注射でしか使えなかった種類の薬を、飲み薬として実用化した点が特徴です。

食事をすると、小腸から「GLP-1」というホルモンが分泌されます。GLP-1は、血糖値が高くなったときにだけすい臓へ働きかけ、血糖値を下げる「インスリン」の分泌を促します。

セマグルチドは、体内でGLP-1とよく似た働きをします。主な働きは以下の2つです。

  1. 血糖値が高いときだけ、すい臓のインスリン分泌を促す
  2. 血糖値を上げるグルカゴンの分泌を抑える

2つの働きによって、リベルサスは血糖値を安定させます。

GLP-1受容体作動薬は、血糖値を下げるだけの薬ではありません。抗炎症作用や血管を守る働きなどを通じて、脳卒中のリスクを下げる可能性も報告されています。(※1)脳卒中に対する働きは、血糖コントロールの改善とは別に発揮されると考えられています。

セマグルチドのようなタンパク質をもとにした成分は胃酸で分解されるため、飲み薬にするのが難しいとされてきました。リベルサスには「SNAC」という吸収を助ける成分が配合されています。SNACが胃での分解から主成分を守り、小腸で吸収されるよう働くことで、飲めるGLP-1受容体作動薬が実現しました。

リベルサスの主な効果

リベルサスは2型糖尿病の治療薬で、期待できる主な効果は以下の2つです。

①血糖値を改善する
②体重減少が期待できる

①血糖値を改善する

リベルサスは、血糖値が高いときにだけ選択的に働き、血糖値を安定させます。血糖値に関わる3つの作用は以下のとおりです。

作用 血糖値への働き
インスリン分泌を促す 食後に上がった血糖値を下げる
グルカゴン分泌を抑える 血糖値の不必要な上昇を防ぐ
胃の動きをゆるやかにする 食後の急な血糖値の上昇を抑える

3つの作用は血糖値が高いときだけ働きます。そのためリベルサスを単独で使う場合、低血糖を起こしにくい点が利点です。

②体重減少が期待できる

リベルサスの服用によって、副次的に体重が減る効果も期待できます。体重に関わる作用は以下の2つです。

作用 体への働き
食欲を抑える 脳の食欲中枢に働きかけ、食欲を自然に抑える
満腹感を持続させる 食べたものが胃に長くとどまり、少量でも満腹感が続く

2つの作用によって食事量が自然と減り、体重減少につながります。

同じ系統のGLP-1受容体作動薬では、体重以外の数値の改善も報告されています。例えば、過体重や肥満のある中国人成人を対象とした研究では、体重が平均で約10kg、腹囲が約7cm減りました。血糖値やコレステロール値、血圧の改善も認められています。(※2)

ただし、効果には個人差があります。リベルサスは2型糖尿病の治療薬です。体重を減らす目的だけで使う薬ではありません。

リベルサスの主な副作用

リベルサスで報告が多い副作用は、吐き気や便秘、下痢などのお腹の症状です。リベルサスが胃の動きをゆるやかにする作用と関係しています。よくみられる副作用は以下の4つです。

①吐き気
②便秘
③下痢
④食欲減退

①吐き気

吐き気は、リベルサスの服用中によくみられる症状の一つです。服用を始めた直後や、3mg・7mg・14mgと段階的に量を増やしたタイミングで感じやすくなります。胃の動きが薬の作用でゆっくりになり、食べたものが長く胃にとどまるためと考えられています。

吐き気がつらいときは、食事の仕方を工夫しましょう。目安は以下の3点です。

  • 一度にたくさん食べず、数回に分けて少量ずつ摂る
  • 揚げ物などの脂っこいものや香辛料を避ける
  • おかゆやうどんなどの消化の良い食べ物を選ぶ

対策を試しても吐き気が改善しない場合や、水分も摂れないほど強い場合は、自己判断で服用を中止せず処方医に相談しましょう。複数の研究をまとめた解析でも、GLP-1受容体作動薬で吐き気のリスクが高まると示されています。(※3)

②便秘

便秘も、リベルサスの服用中に起こりやすい症状です。リベルサスは胃に加えて腸の動きもゆるやかにするため、便が腸内に長くとどまります。便から水分が吸収されすぎて硬くなるため、便秘につながります。もともと便秘気味の方は、症状が強く出やすい傾向にあります。

便秘をやわらげるために、以下のような習慣を取り入れましょう。

  • こまめに水分を摂る
  • 食物繊維が豊富な野菜、きのこ、海藻をとる
  • ウォーキングなどの軽い運動を続ける
  • お腹を「の」の字にマッサージする

セルフケアで改善しない場合や、お腹の張りが苦しいときは医師に相談しましょう。自己判断で市販の下剤を使うと、症状が悪化しかねません。

③下痢

下痢も、リベルサスの服用初期に起こる場合がある副作用です。胃腸の動きに薬が影響して起こると考えられており、体が薬に慣れるとともに落ち着いていきます。

下痢がひどい場合や長く続く場合は注意が必要です。水分とミネラルが大量に失われて脱水状態になると、まれに腎臓の機能へ影響が及ぶ急性腎障害につながりかねません。下痢が続くときは、以下の2点を心がけましょう。

  • 経口補水液やスポーツドリンクで水分とミネラルを補給する
  • 消化の良い食事を選び、刺激物や冷たいものを避ける

GLP-1受容体作動薬による治療で下痢のリスクが高まることは、複数の研究で確認されています。(※3)症状が改善しないときは、脱水を防ぐためにも早めに医師へ連絡しましょう。

④食欲減退

食欲減退は、リベルサスによる体重減少と関わる作用です。人によっては副作用として強く出ることもあります。脳の食欲中枢への働きかけと、胃の動きをゆるやかにする作用によって、自然と食事の量が減ります。

食欲を抑える作用が強く出すぎると、食事をほとんど受け付けず、必要な栄養が摂れない状態になりかねません。体力や気力の低下にもつながるため、以下のような状態が続く場合は医師に相談しましょう。

  • 食事をほとんど摂れない日が続く
  • 体重が急激に減っている
  • だるさや立ちくらみがひどい

治療を続けるうえで、適切な栄養を摂ることは欠かせません。無理に食べる必要はありませんが、日常生活に支障を感じたら、薬の量の調整も含めて主治医に相談しましょう。

リベルサスの効果を高める正しい飲み方

リベルサスの主成分は胃酸に弱く、決められた飲み方を守ることが効果を左右します。守りたいルールは以下の4つです。

①起床後すぐに空腹の状態で服用する
②約120mL以下の少量の水で服用する
③服用後30分は飲食や他の薬を避ける
④錠剤を噛み砕かずそのまま飲み込む

①起床後すぐに空腹の状態で服用する

リベルサスは、1日のうちで胃が空になっている起床直後に服用します。胃に食べ物や水分が残っていると、薬の成分が混ざって吸収の効率が下がります。

胃が空の状態なら、吸収を助ける成分「SNAC」が主成分を胃酸から守り、分解されずに腸まで届きます。朝起きてすぐ、何かを口にする前に飲む習慣をつけましょう。

朝一番に飲み忘れたときは、その日は服用せず、翌日の朝に1錠だけ飲みます。1日に2錠飲んだり、時間をずらして飲んだりするのは避けましょう。

②約120mL以下の少量の水で服用する

リベルサスを飲むときは、約120mL以下の少量の水を使います。水の量が多いと胃の中で薬の濃度が薄まり、吸収を助けるSNACの働きが弱まります。

服用時の水について、以下の表にまとめました。

ポイント 内容
適切な水の量 約120mLまで(コップ半分)
避けるべき飲み物 ・お茶
・コーヒー
・ジュース
・牛乳
水以外を避ける理由 薬の吸収に影響を与える可能性がある

リベルサスは、主成分が腸から吸収されるよう設計された薬です。決められた水分量を守って服用しましょう。

③服用後30分は飲食や他の薬を避ける

リベルサスを服用したあとは、30分間は食事や水分補給、他の薬やサプリメントの服用を避けます。この30分は、リベルサスの成分が胃から腸へ移動するための時間です。間に食べ物や飲み物が入ると胃酸の分泌が促され、吸収が妨げられます。

30分間の過ごし方の例は以下のとおりです。

  1. 起床後、すぐにリベルサスを飲む
  2. 着替えや洗顔などの身支度を済ませる
  3. 30分以上経ってから朝食を摂り、他の薬を飲む

30分経つ前に飲食した場合でも、薬を追加で飲む必要はありません。翌日から、決められた飲み方に戻しましょう。

④錠剤を噛み砕かずそのまま飲み込む

リベルサスの錠剤は、割ったり噛み砕いたりせず、そのままの形で飲み込みます。この錠剤は、胃酸から有効成分を守り腸で吸収されるよう、主成分とSNACが一体になった設計です。

錠剤を砕いたり割ったりすると、以下のような影響が出ます。

  1. 錠剤の精密な構造が壊れる
  2. 有効成分が胃酸で分解される
  3. 薬の効果が得られなくなる可能性がある

錠剤が大きいと感じても、自己判断で形を変えるのは避けます。飲みにくい場合は、処方した医師や薬剤師に相談しましょう。

リベルサスを飲むときの注意点

リベルサスの治療を続けるうえで、知っておきたい注意点は以下の3つです。

①飲み忘れても2回分をまとめて飲まない
②重大な副作用が疑われる場合は医師に相談する
③他の薬を服用している場合は医師に伝える

①飲み忘れても2回分をまとめて飲まない

リベルサスを飲み忘れたときは、その日は服用を見送り、翌日に1回分だけを飲みます。2回分を一度にまとめて飲むのは避けましょう。

一度に過剰な量を服用すると、薬の血中濃度が急に高まります。吐き気や下痢などの消化器症状や、低血糖の副作用が強く現れかねません。

1日飲み忘れても、治療効果がすぐになくなるわけではありません。決められた用法・用量を焦らず守り続けることが、リベルサスの治療では重要です。

②重大な副作用が疑われる場合は医師に相談する

リベルサスの副作用は消化器症状が中心です。頻度はまれながら、重大な副作用にも注意が必要です。すぐに相談が必要な症状を以下の表にまとめました。

重大な副作用 主なサイン
低血糖 ・強い空腹感
・冷や汗
・手足の震え
・ふらつき
・動悸
急性膵炎(すいえん) ・激しい腹痛が続く
・吐き気や嘔吐
・背中の痛み
腸閉塞 ・激しい腹痛やお腹の張り
・便やおならが出ない

いつもと違う強い症状に気づいたときは、自己判断で様子を見ずに医師や薬剤師へ連絡しましょう。

GLP-1受容体作動薬による精神面への影響を心配する方もいます。複数の研究をまとめた解析では、セマグルチドがうつ病や不安のリスクを高めるという結果は出ていません。(※4)しかしながら、服用を始めてから気分の落ち込みや、やる気の低下を感じた場合は、些細なことと思わずに主治医へ伝えましょう。

③他の薬を服用している場合は医師に伝える

服用中の薬やサプリメントがあるときは、リベルサスを飲み始める前に医師や薬剤師へ伝えましょう。組み合わせによっては、薬の効果が弱まったり、思わぬ副作用が起こりやすくなったりします。

特に注意が必要な薬を以下の表にまとめました。

薬の種類 注意したい理由
他の糖尿病治療薬(SU薬・インスリン製剤) 血糖値を下げる作用が重なり、低血糖のリスクが高まる
甲状腺ホルモン製剤(チラーヂンS) 胃の動きがゆるやかになり、薬の吸収が遅れる

薬の量や服用時間を調整する場合もあるため、服用中の薬は漏れなく伝えましょう。

「フードノイズが消える」という言葉を耳にした方もいるかもしれません。リベルサスのような薬の作用と関連づけて使われる言葉です。フードノイズは食べ物に関する考えが頭から離れない状態を指しますが、科学的に確立された概念ではありません。自然な食行動を問題として扱ってしまう危険性も指摘されています。(※5)食欲や気分に変化を感じたときは、自己判断せず処方医に相談しましょう。

まとめ

リベルサスは2型糖尿病の治療薬です。血糖の改善に加え、食欲に働きかけて体重を減らす働きも期待できます。

リベルサスの主成分は胃酸に弱く、飲み方が効果を左右します。起床後の空腹時に少量の水で飲むという手順を守りましょう。飲み始めに吐き気などの副作用が出ることもありますが、多くは体が薬に慣れるにつれて軽くなります。

リベルサスの特性を理解したうえで、医師と相談しながら治療を進めることが、納得のいく結果につながります。服用方法を自分で変えたり中断したりせず、気になる点は専門家へ相談しましょう。

東坂戸クリニックでは、糖尿病専門医による診療に加え、管理栄養士や糖尿病療養指導士と連携したチーム医療を行っています。リベルサスによる治療を開始したい方は、ぜひお気軽にご相談ください。

参考文献

  1. Rahul Chikatimalla, Ashka Shah, Twinkle Shah, Griffin Perry, Himanshi Banker, Kanishk Aggarwal, Rohit Jain. GLP-1 receptor agonists in stroke prevention: a narrative review on emerging therapeutic frontiers. Ann Med,2026,58,1,p.2660386.
  2. Abdur Rafay Bilal, Maryam Sajid, S M Washaqul Arfin, Abdur Raheem Bilal, Hateem Gaba, Shaheer Qureshi, Zubair Farooq, Muhammad Haris Inam, Hasibullah Aminpoor, Saad Ahmed Waqas. Efficacy and safety of GLP-1RA on cardio-metabolic outcomes in overweight or obese Chinese adults: a systematic review and meta-analysis. J Diabetes Metab Disord,2026,25,2,p.186.
  3. Yuqi Wang, Luda Feng, Yajing Wang, Boyang Li, Ning Liang, Xuan Song, Jianguo Qin, Mianzhi Zhang, Yu Li. Cardiorenal protective effects of glucagon-like peptide-1 receptor agonists in chronic kidney disease: a systematic review and meta-analysis. Ren Fail,2026,48,1,p.2620155.
  4. Gaurab Bhaduri, Shilanjan Roy, Anchin Kalia, Rutul Gokalani, Banshi Saboo. Burden and Risk of Depression in Patients Receiving Semaglutide: A Systematic Review and Meta-Analysis. Clin Obes,2026,16,5,p.e70105.
  5. Alexandra Brewis, Daisuke Hayashi, Bruno Gualano, Maria Laura Precinotto, Fernanda Baeza Scagliusi, Tereza Stöckelová, Cindi SturtzSreetharan, Helen West, Oli Williams, Travis D Masterson. Food noise: Conceptual, methodological, and ethical considerations. Appetite,2026,226,p.108700.

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